平成17年7月7日

兼松は、このたびイランのバム遺跡修復用機材入札で契約交渉権を獲得し、イラン文化遺跡観光局との間で契約調印に至りました。納入機材は日本製の足場、斜面階段、エクスカベーター、フォークリフトトラック、ホィールローダー等総額約1億円で、本年10月に船積みの予定です。この他に日本人技術者も現地へ派遣し、イラン側の修復作業を側面支援して参ります。

イラン南東部にあるバム遺跡は、ササン朝(227-651年)時代が起源とされ、サファヴィー朝(1501-1736年)期に現在の形が確立されたと言われています。19世紀前半アフガン族が攻め入った際に放棄されて、その後は無人のまま、城壁に囲まれた町並みが残っていました。
2003年12月26日、イラン南東部を襲ったマグニチュード6.3クラスの地震により、バム遺跡は壊滅的な打撃を受ました。ユネスコが急遽世界遺産に登録し修復に協力すると共に、イラン政府は、同遺跡の修復・保存を最優先プロジェクトに指定し、復旧作業を続けています。日本政府に対してもイラン政府から修復・保存用機材購入のための無償資金協力の要請があり、日本政府が文化遺産無償資金協力を行なうことを決めたものです。

兼松では、今後も海外ネットワークを活かし、被災国に対する復興支援に貢献して参ります。

以上