フレキシブル太陽電池用塗膜剤「ファインハード ハードコート」の一貫製造販売を開始

平成18年5月26日

兼松株式会社（以下、兼松）は、このたびフレキシブル太陽電池用塗膜剤の製造ノウハウおよび商標権を塗膜剤ベンチャー企業から取得し、一貫製造販売を行うこととなりました。

兼松では、１９９６年より世界でトップクラスの太陽電池メーカーである米国USOC社(United Solar Ovonic社)向けにフレキシブル太陽電池用塗膜剤を輸出してまいりましたが、米国での著しい太陽電池の生産能力増強に合わせて、本年６月１日よりフレキシブル太陽電池に不可欠な塗膜剤「ファインハード ハードコート」を一貫製造販売いたします。「ファインハード ハードコート」は、原料・製造法など特殊な技術によるもので、フレキシブル太陽電池に最適な塗膜剤です。

USOC社製フレキシブル太陽電池は、１日の発電量は世界でもトップクラスで、超軽量で柔軟性があることから携帯用として利用できるなど応用範囲が幅広いことが特徴です。　米国でのフレキシブル太陽電池の生産能力は現在約２５MW(メガワット)ですが、本年末までには５０MW、２０１０年までには　　　　３００MWの計画となっています。これは、現在の原油価格の高止まり現象や欧州での原発停止等が後押しをし、かつクリーンエネルギーに対する強い要望もあることから、ほぼ着実に進む見込みです。

また、USOC社では２００８年北京オリンピックなどによる中国での需要増加を見込み、中国天津にＪ／Ｖで新工場を設立する計画です。

兼松は過去１０年に亘る塗膜剤「ファインハード ハードコート」の取扱い経験を基に、米国でのフレキシブル太陽電池用塗膜剤の全需要をカバーすべく、今回の一貫製造販売に進出することにしたものです。クリーンエネルギーである太陽電池に使用する塗膜剤一貫製造販売への進出は、二酸化炭素排出抑制に大きく貢献し、環境保全の一端を担うものとなります。

兼松では、年内は月平均７～１０トンの生産を予定しており、５年後までに売上高１０億円を見込んでおります。

以上