Green Transformation (GX)

GX推進委員長メッセージ

中嶋 潤

上席執行役員
GX推進委員長

GXを価値創造の原動力へ
 兼松グループは、中期経営計画「integration 1.1」において、「効率的かつ持続可能なサプライチェーンの変革をリードするソリューションプロバイダー」を目指し、GXを重要な成長施策の一つとして推進しています。2027年3月期よりGX推進委員長を務めるにあたり、私は食糧部門で培ってきた現場感覚を起点に、GXを理念にとどめず、お取引先とともに収益と社会価値を生み出す「事業」へ進化させていきたいと考えています。
 とりわけ「農業・食品・畜産GX」は、兼松グループの強みが最も発揮される領域です。当社は、生産農家、肥料メーカー、飼料メーカー、食品メーカー、リテール、外食企業など、食のサプライチェーンに関わる多様な皆さまとの接点を有しています。このネットワークを活かし、稲作由来のメタンガスの削減、高機能バイオ炭や環境配慮型資材の活用による土壌改良・炭素貯留、生産効率の改善、牛などの反芻動物のゲップに含まれるメタンガス(消化管由来メタン)の削減、カーボンクレジット・カーボンインセット組成など、気候変動対応と持続的な食料生産を両立する取組みを進めています。
 GXは、単なる排出削減活動ではありません。食料の安定供給、農業生産性の向上、サプライチェーンの強靭化、そしてお取引先のScope3削減への対応や企業価値向上を支える、次世代の商流づくりそのものです。世界的には、様々な環境変化が見られる中で、一部では脱炭素政策の揺り戻しも見られますが、だからこそ、実需に根ざしたGX、すなわち「必要とされ、継続し、収益を伴うGX」が重要になると考えています。
 今後も、農業・食品・畜産GXを大きな柱としながら、再生可能エネルギー、素材GX、リサイクル・アップサイクルなどの領域とも連携し、兼松グループ全体の知見と商流を結び付けていきます。さらに、部門やグループ会社の枠を越えた協業を加速し、現場の課題を起点とする具体的な事業機会の創出に取り組みます。人が暮らし続けられる地球を守るために、パートナーの皆さまとともにサプライチェーンを変革し、社会課題の解決と兼松グループの持続的成長の双方に貢献して参ります。

GX推進体制

具体的な取組み

農業・食品・畜産バリューチェーンにおけるカーボンインセットの推進
~国産米・環境価値・畜産メタン削減を通じたScope3削減への貢献~

カーボンインセット

 兼松は、高機能バイオ炭、環境配慮米、牛のメタンガス削減飼料等を活用し、環境価値を生産物と一体でトレースする「カーボンインセット」により、農業・食品・畜産GXを推進しています。「カーボンインセット」とは、自社バリューチェーン上のScope3排出削減に向け、投資や支援を通じて環境価値創出とネイチャーポジティブ移行を図る考え方です。
 2025年12月には、株式会社すかいらーくホールディングスへ国産米と環境価値の供給を実現し、サプライチェーン排出削減に貢献しました。さらに2026年2月には、株式会社敷島ファームおよびdsm-firmenich AGと共同で、黒毛和牛へのメタンガス削減資材「ボベアー®」の実証を実施しました。
 今後も関係企業や生産者と連携し、カーボンインセットの普及と持続可能な調達体系の構築を推進し、食料の安定供給と環境価値創出を両立させることで、サプライチェーン全体の競争力向上とGHG削減に貢献します。

インドネシアにおける再生可能エネルギー事業の展開
~屋根置き太陽光を起点に、顧客の脱炭素化を支援~

alam energy indonesia

 兼松は2025年9月、インドネシアの再生可能エネルギー企業PT Alam Energy Indonesiaに出資しました。 同社および傘下PT Alam Energy Renewablesは、同国で屋根置き太陽光レンタル事業を展開し、顧客の脱炭素化に貢献しています。 兼松は現地で培ったネットワークやGXの知見を活かし、事業拡大と脱炭素ソリューション提供を推進します。 インドネシアでのGHG削減と産業の持続可能性向上に貢献し、GX事業を加速していきます。

外航船舶向けバイオ混合燃料の供給開始
~海運業界の脱炭素化に向けた低炭素燃料の社会実装~

bio mixed fuel

 兼松は出光興産および兼松油槽と共同で、2025年10月より外航船向けにバイオ燃料の供給を開始しました。従来燃料比約20%のCO2削減が見込まれます。
 兼松が調達するFAMEと出光興産が供給する重油を兼松油槽所有タンクにて混合し、外航船に向けた出荷を行います。
 既に海運会社への供給を開始し、2026年3月までに約6,500トンを供給。今後もバイオ混合燃料に加え、e-メタノールなど次世代燃料の供給体制構築も視野に入れ、海運業界の脱炭素化に貢献していきます。

兼松では自社のGXを推進する他に、自社で取り扱う、再生可能エネルギー、省エネ設備、バイオ素材、低炭素食材、再生事業などのソリューションや、パートナーと連携し、お客様の課題に対して、最適なGXソリューションをご提案しております。
お客様の課題の整理から、戦略の立案、実行、見える化まで取り組むことで、サプライチェーンの付加価値となるような、効果的で実効性のあるGXの推進を伴走します。
事業の特色、取扱商材やコンサルティングの流れについて記載しておりますので、是非こちらをご覧ください。