兼松グループは、1889年の創業から今年で135年を迎えます。創業以来、現在のSDGsに通じる創業主意を企業理念とし、開拓者精神と創意工夫をもって、社会、経済発展のため企業活動を行って参りました。この長い歴史の間は、今と同じように先が読めない時代の連続でしたが、脈々と受け継がれてきた創業者のDNAにより、数々の変化に対応してきた実績があります。これから先も、ぶれない理念を基軸として変化してゆけば、更なる飛躍を遂げられると私は確信しています。
当社グループは、2024年3月、2025年3月期から3ヵ年を対象とする中期経営計画「integration 1.0」を発表しました。この新たな計画は、兼松グループが中長期的に目指す姿「効率的かつ持続可能なサプライチェーンの変革をリードするソリューションプロバイダー」の実現のため、グループ一体経営をより一段と推進していく意味を込めて名付けました。我々には、財産である20,000社のお取引先や、トレーディングビジネスで育んだ深い現場理解と知見があります。ここに、前中期ビジョン「future 135」で培った強みであるDX、GX、イノベーションをさらに強化し、兼松グループの無形資産を最大限掛け合わせ、従来の延長線上にはない、新しいソリューションプロバイダーへと進化することを目指しています。
世の中は今、国際情勢の緊張、年々厳しさを増す環境問題などにより先行き不透明な状況であるとともに、技術革新のスピードはとどまることを知らず、まさにVUCAの時代と言えます。これらの外部環境を考慮に入れつつも、我々は常に挑戦し前進する意思を持っています。兼松グループは、社員一人ひとりが力を発揮し、変化を活かして成長と進歩を追求することで、これから、より一層お客さまのニーズに合わせた付加価値のあるソリューションを提供して参ります。
2024年7月
代表取締役社長