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2023年9月27日

兼松株式会社(以下、「兼松」)は、以下のとおり、組織変更と執行役員の担当変更を行いますのでお知らせします。

1) 「グループ成長戦略推進室」の新設(2023年10月1日付)
 「グループ一体経営」の強化および投資・M&Aの推進、イノベーション創出を目的に、「グループ成長戦略推進室」を新設します。

<組織概要>

- 営業部門・職能部門のどちらにも属さない社長直轄の組織

- 各営業部門で事業経験を積んだ人材により構成

- 組織横断的にグループ全体のシナジー創出やグループとしての成長戦略を実行

2) 「グループ成長戦略推進室」の設立背景と目的

① 「グループ一体経営」の強化
 兼松は、今般の兼松エレクトロニクス株式会社ならびに兼松サステック株式会社の完全子会社化を機に、グループとして、より一体となった経営方針を掲げています。兼松は、130社以上のグループ会社と数多くの取引先から形成される幅広い事業基盤とともに、創業以来130年以上に渡り蓄積された様々な事業の経験や知識、技術、人的資本、ネットワーク、バリューチェーンなどの経営資源・無形資産(インタンジブルアセット)を保有しています。これらの経営資源・無形資産をグループ随所において活用し、グループシナジーを発揮することが、兼松の経営方針の「グループ一体経営」です。「グループ一体経営」をさらに加速するため、組織のかたちを見直し、より効果的に成果を発揮することを目的に、今般、社長直轄の精鋭組織である「グループ成長戦略推進室」の新設に至りました。

 同組織は、営業部門あるいは職能部門のどちらにも属さず、グループの個社やセグメントの枠組みにとらわれずに、組織を横断的にわたり、「グループ一体経営」を促進する活動を行います。兼松がグループを挙げて取り組むデジタルトランスフォーメーション(DX)やグリーントランスフォーメーション(GX)においても、同組織による機動的な協力体制の下、個々の関係会社・営業部門では成し遂げることが難しいことをグループとして推進、成功へと導きます。

② 投資・M&Aの推進
 兼松は、「付加価値の獲得」と「規模の拡大」を目的とした投資・M&Aを重要な戦略の一つとして位置付けています。投資・M&Aの成否を決定づける、投資後の統合効果を最大化するプロセスのポスト・マージャー・インテグレーション(PMI)では、兼松グループ全体の相乗効果(シナジー)を最大限に発揮し、総和以上の価値を生み出すことが、兼松が投資により達成を目指すゴールです。

 今般の関係会社2社の完全子会社化やシエラスペースシリーズB投資案件など、グループの知見を活用して取り組むべき投資案件、または複数の営業部門・関係会社におけるシナジーが期待される投資案件では、「グループ成長戦略推進室」が旗振り役となり、グループでのシナジーの最大化を図ります。
 同組織は、社長直轄の組織となることで、経営戦略に照らし合わせた全体最適の視点からの投資案件の開発と実行、PMIを行います。グループ一体経営視点での戦略立案や意思決定、経営資源の共有の実現により、個々の営業部門・関係会社では実現が困難な大規模な投資案件や多業種企業への投資・M&Aへ大局的に挑みます。また、同組織は、各営業部門から多様なビジネス経験を持つ人材が集まり構成されます。事業の現場を深く理解する人材とともに、それぞれの営業部門・関係会社の強みを伸ばし、拡げ、補完する投資案件を起案、実行します。
 投資・M&Aに向けたプロフェッショナルな推進体制の構築を目的に、投資・M&Aの推進と実行、PMI進捗管理などを主要ミッションとする「投資チーム」を「グループ成長戦略推進室」に組成します。旧「企画部 開発・投資イノベーション室」の人材とビジョンを継承し、投資にフォーカスした専門チームとしての役割を担います。

③ イノベーション創出
 兼松は、中期経営計画の戦略の一つとして、「イノベーション投資による新しい事業ポートフォリオの創出」を掲げています。新しい技術や仕組み、ビジネスモデルなどを取り入れ、未来の社会に向けて新たな価値を創造するイノベーションを探求し、中長期的な事業の創出と企業の成長を成し遂げることが兼松の使命です。
 イノベーションの創出には、他社との熾烈な競争や、スピードの速いスタートアップとの協業の実現が結果を左右します。「グループ成長戦略推進室」は、変化の激しい経営環境において、迅速な意思決定とともに、経営トップの意思をいち早く遂行し、高い競争力と適応力でイノベーションの事業化へ拍車をかけます。
 イノベーションを生み出すためには、多様な考えや見識・知恵の共有、新結合による発想など、これまでの常識・手法にとらわれないことが必要とされます。「グループ成長戦略推進室」では、各部門から異なるバックグラウンドと多様な事業経験を積んだ優秀な人材が結集し、既存事業の枠組みから離れ、解放されることにより、新しい発想で事業創造に取り組みます。

 当社は、2019年に米国シリコンバレーでKanematsu Ventures Inc.*を設立し、シリコンバレーを中心に、先進的な技術・テクノロジーとビジネスモデルを研究・開発する、通常ではリーチすることが難しいスタートアップ企業とのネットワークを構築してきました。今後は「グループ成長戦略推進室」が主体となりKanematsu Ventures Inc.の活動を推進し、同社の強みをグループ全体で活かし、イノベーションが組織のあらゆるところで生まれるように取り組みます。

また、事業シナジーの実現やグループ間連携・協業の構築、支援などを主要ミッションとする「事業創造チーム」を「グループ成長戦略推進室」に組成します。旧「先進技術・事業連携チーム」のビジョンをベースに、事業創造にフォーカスした専門チームとしての役割を担います。

* Kanematsu Ventures Inc.設立に関するプレスリリース:
https://www.kanematsu.co.jp/press/files/release/Cyber_Security_fund_Press_Release190208.pdf

3)「企画部 開発・投資イノベーション室」および「先進技術・事業連携チーム」の廃止・統合
 「グループ成長戦略推進室」の新設に伴い、「企画部 開発・投資イノベーション室」および「先進技術・事業連携チーム」を廃止、同組織へ統合します。

4) 組織図(2023年10月1付。下層組織は省略)

5) 組織名称

日本語 英語
グループ成長戦略推進室 Growth Strategy Office
事業創造チーム Business Development Team
投資チーム Investment Strategy Team

6)執行役員の担当変更(2023年10月1日付)

職位 氏名 担当
社長 宮部 佳也 グループ成長戦略推進 担当
上席執行役員 蔦野 哲郎 企画、IT企画 担当

企画、IT企画、先進技術・事業連携 担当

<本件に関するお問い合わせ先>

兼松株式会社 広報・IR室 Tel 03-6747-5000 https://www.kanematsu.co.jp/inquiry/