兼松株式会社(以下、「兼松」)と韓国のバイオテックスタートアップ企業RAWGA, Inc. (以下、「RAWGA」 読み:ロウガ)は2025年9月8日、ハイビスカス由来の植物性コラーゲンペプチド「VC-H1 ®」の日本国内における独占販売契約を締結しました。今後、当社グループの兼松ケミカル株式会社(以下、「兼松ケミカル」)を中心に、食品・清涼飲料水等の原料や、健康食品への活用など、兼松グループの知見と国内外のグローバルネットワークを活かした様々な領域で、VC-H1の事業展開を推進します。

RAWG & Kanematsu MOU Signing Ceremony
9月8日、兼松東京本社で行われた調印式にて
左:兼松株式会社/食品第一部長 齋藤雅剛  右:RAWG/CEO Mr. HyunMin Kim

■VC-H1について

 VC-H1は、非遺伝子組み換えのハイビスカスと水のみを原料とし、有機溶媒等は一切使用せずに、RAWGAの独自技術による加水分解反応によって製造される粉末原料です。ラオスのRAWGA自社農園で栽培したハイビスカスから、同社の韓国自社工場にて抽出・加工されています。溶解性に優れ、コラーゲンに特異的に含まれるヒドロキシプロリンをはじめ、グリシン、プロリン等から構成されるトリペプチドを多く含有しています。

VC-H1の特徴

  1. 高いコラーゲン生成作用: in vitro試験(試験管や培養器等の中でヒトや動物の組織を用いて、体内と同様の環境を人工的に作り、薬物の反応を検出する試験)で、4種類の動物性コラーゲンが0.25gあたり最大10.15%のコラーゲン生成能力を示したのに対し、VC-H1は0.1gあたり16.87%と、約4倍の生成能力を持つ
  2. 優れた吸収性が期待される小分子設計:一般的に吸収性に優れるとされる低分フィッシュコラーゲンの平均分子量が約1,000Da(ダルトン)に対し、VC-H1は300Da台とさらに小さい
  3. 抗酸化作用
  4. 動物臭のない風味

 VC-H1を使用して実施された臨床試験の結果は、最も権威が高く、最も厳格な選定基準を満たした学術論文が収録される、SCI(Science Citation Index)レベルの学術誌に掲載されています。乾燥肌と目尻にシワのある35~60歳の成人100人を対象に、VC-H1を1.5g/日摂取するVC-H1群と、プラセボ群に分けた12週間のランダム化二重盲検試験を実施した結果、「肌の水分補給」「肌の弾力性」「肌の質感」「目の周りのシワ」の全ての項目で、VC-H1群は、プラセボ群に対し有意差が確認されました。(引用:International Journal of Molecular Sciences 2025, 26, 7291)

RAEGA自社農場とハイビスカス

■今後の展望

 兼松ケミカルは、長年培った化学品や機能性食品素材の国内販売における知見と顧客基盤を活かし、VC-H1の食品等原料としての国内供給を開始します。また化学品や食品・飲料分野に強みを持つ兼松と共に、国内外で事業を展開していきます。2社で、錠剤やカプセル、粉末、飲料、ゼリーなど、様々なアプリケーションに対応可能なインナービューティ原料として、注力していきます。

※兼松ケミカルは、東京ビッグサイト開催の「食品開発展2025」にVC-H1を出品予定です。 (開催期間10月15日~17日)

【各社代表者コメント】

兼松株式会社 食品第一部長 齋藤雅剛
 清涼飲料・健康食品市場の更なる成長に寄与すべく、RAWGA・兼松ケミカルと議論・検証を重ね、本日を迎えることができました。これから、兼松グループが一体となり、今後の成長が期待されるコラーゲンやタンパク質市場への展開を推進して参ります。

RAWGA CEO Mr. HyunMin Kim (Raw)
 RAWGAは、人々の健康を持続可能な食料で支えたいという思いのもと、VC-H1の開発や臨床研究を通じて、コラーゲン市場に革新をもたらしてきました。兼松グループとの今回の契約締結を皮切りに、既に販売チャネルを確立している北米に加え、世界のコラーゲン主要市場にパートナーシップを拡大し、グローバルな原料サプライヤーへと成長していくことを目指します。当社は、食品等原料に革新をもたらすパイオニアです。VC-H1は、臨床試験を完了し、SCIレベルの学術誌にも掲載され、有効性と安全性の両方が証明された初のコラーゲン代替成分として国際的に認められています。私たちはこれからもイノベーションを推進することで国際競争力を確保し、世界の舞台で韓国発バイオテック(K-Bio)の地位を高めていきます。

■RAWGA 会社概要

企 業 名
RAWGA, Inc.
設 立
2020年10月23日
本 社
2F, 216 Hwangsaeul-ro, Bundang-gu, Seongnam-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
代 表 者
HyunMin Kim (Raw), KyungSoo Ha (Peter)
業務内容
Manufacturing, sales, and R&D of plant-based proteins, including managing materials.
ウェブサイト
https://www.rawga.co.kr/

■兼松ケミカル株式会社 会社概要

企 業 名
兼松ケミカル株式会社
設 立
1974年9月25日
本 社
東京都中央区⽇本橋⼈形町3-8-1
代 表 者
代表取締役 下川 博紀
業務内容
化学品全般、医薬品・医薬原料、機能性食品素材等の国内販売並びに輸出入
ウェブサイト
https://kccjp.co.jp/

【お問い合わせ先】

兼松株式会社 広報室 電話: 03-6747-5000 https://www.kanematsu.co.jp/inquiry/