兼松株式会社(以下、「兼松」)は、株式会社TOWING(以下、「TOWING」)が実施する第三者割当増資を引き受け、同社の株式を取得しました。兼松は、この出資を通じてTOWINGとの相互連携をさらに強化し、持続可能な食料サプライチェーンの構築に向けた取組みを取引先と共に推進していきます。

TOWINGの高機能バイオ炭「宙炭」
日本初のバイオ炭カンファレンスにて

 TOWINGは、高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の開発・製造・販売、および関連する技術サービスの提供を行っています。また、カーボンクレジット領域において、予約販売・創出に関するビジネスモデル特許(特許第7138390号)を活用した第一号案件を立ち上げる等、社会課題の解決に繋がる包括的な取組みも進めています。

 兼松は農業・食品分野において、長年のトレーディングビジネスで培った国内外の豊富なネットワーク、知見、経験を有しています。その強みを活かし、2024年4月から開始した3カ年中期経営計画「integration 1.0」の主要施策であるGXの注力分野の一つとして、「農業・食品GX」を掲げ推進しています。

 兼松とTOWINGは、2024年7月に連携協定書を締結後、国内をはじめ米国、ブラジル、東南アジアで共同プロジェクトを組成しました。共同プロジェクトでは、「宙炭」施用による食料の収穫量・品質および農地の炭素貯留量・性質における改善効果等を分析・評価すると共に、生物多様性保全にも資するリジェネラティブ(環境再生型)農業の促進可能性を検証しています。将来的には、「宙炭」を活用したカーボンインセット(*)を軸として、持続可能な食料生産・調達体系の構築とサプライチェーン全体の温室効果ガス排出量削減に貢献して参ります。

* サプライチェーン内で削減・除去された温室効果ガス排出量を同一サプライチェーン“内”で取り込む(生産者により創出されたカーボンクレジットの調達・償却、製品排出量の削減への活用等)仕組み。サプライチェーン“外”で創出される環境価値を取り込む”カーボンオフセット”(他社が創出したカーボンクレジットの調達等)の対義語。

■「宙炭」とは

 TOWING独自のバイオ炭前処理技術と微生物培養技術を、農研機構が開発した技術と融合させて実用化した土壌改良資材です。一般的なバイオ炭の特徴である「炭素固定による温室効果ガス排出量削減」や「地域の未利用バイオマス利活用」等に加えて、土壌の健康(ソイルヘルス)改善や減化学肥料・有機転換の促進、作物の品質や収穫量の向上など、「リジェネラティブ農業の実現」にも貢献可能な革新的ソリューションとして期待されています。また、バイオ炭は通常アルカリ性であり、農地への施用量によっては土壌のpHを上昇させ、作物の生育不良を引き起こす可能性がありますが、「宙炭」は中性に近いため、作物の生育に悪影響を及ぼさない性質を持ちます。

【TOWING会社概要】

商 号

株式会社TOWING
設 立 2020年2月27日
代 表 代表取締役 西田 宏平
所在地

愛知県名古屋市千種区不老町1番

国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学 インキュベーション施設

事業内容

1.宙炭(そらたん)の製造・販売、導入支援(農地散布向けおよび苗用の培土向け)

2.宙炭の利用量に応じた、カーボンクレジットの代理取得・販売

3.宙炭を利用して生産した作物の販売

ウェブサイト https://towing.co.jp/ 

以上

<お問い合わせ先>

兼松株式会社 広報室 電話: 03-6747-5000 https://www.kanematsu.co.jp/inquiry/