4月1日の入社式で行なわれました、当社社長 宮部佳也による新入社員向けの挨拶を下記の通りお知らせします。
記
はじめに
皆さん、兼松株式会社への入社、誠におめでとうございます。
本日、これからの兼松グループの将来を担う47名の皆さんをお迎えできることを大変嬉しく思います。心から歓迎するとともにお祝いを申し上げます。
皆さんが大学・大学院で過ごされた期間は、国際情勢の緊張や物価高など、社会環境が大きく揺れ動く時代でした。その一方で、革新的なデジタル技術が急速に普及し、学び方やコミュニケーションの在り方そのものも大きく変化しました。
このような不確実性の中で、自ら考え、柔軟に適応しながら答えを探してきた皆さんの経験は、世界を相手にビジネスを展開する商社パーソンにとって大きな強みになるはずです。
世界が大きく動くとき、そこには必ず新しい価値が生まれます。そしてその価値を形にしてきたのが、商社という存在です。皆さんのしなやかな感性と挑戦心を生かし、世界と社会に新たな価値を生み出す商いを、ともに作り上げていくことを大いに期待しています。
当社の原点
当社は1889年の創業以来130年以上にわたり、「わが国の福利を増進するの分子を播種栽培す」という創業主意を掲げてきました。この言葉には、未来の豊かさの“種”を自らの手で蒔き、育て、増やしていくことで、社会の発展に貢献していくという強い志が込められています。世界の国や地域、そしてそこに暮らす人々の豊かさに貢献する。その開拓者精神と積極的創意工夫の姿勢こそが、時代を超えて受け継がれてきた当社の原点です。
130年以上の歴史の中で、戦争、金融危機、資源危機、そして技術革新など、世界は幾度となく大きな変化に直面してきました。しかし、そうした時代の転換期にこそ、商社は常に新たな役割を見出したのです。つまり、社会の変化を成長の機会へと変えながら、社会課題の解決に貢献する新しい事業を生み出し続けてきました。
時代の変化と兼松の向き合い方そして今、世界は再び大きな転換期にあります。AI・IoTをはじめとするデジタル技術は、社会や産業の構造そのものを変えつつあり、とりわけ生成AIの登場は、情報収集や意思決定、業務プロセスのあり方にまで影響を及ぼし、私たちの仕事の進め方そのものを問い直しています。
同時に、世界では地政学リスクが顕在化し、各国で自国主義の動きが強まるなど、国際秩序も大きく揺れ動いています
サプライチェーンの再構築、資源価格や物価の上昇、エネルギー資源の確保、食料安全保障など世界経済を取り巻く不確実性は一層高まっています。
さらに、頻発する異常気象や自然災害が示すように、気候変動はすでに現在進行形の課題となっており、世界は脱炭素化とエネルギー転換へ確実に舵を切っています。 こうした急激な環境変化の中でこそ、世界をつなぐ役割を担う商社の存在意義は、ますます大きくなっています。
私たちもまた、単にモノやサービスをつなぐ存在にとどまるのではなく、世界のさまざまなフィールドで社会課題を解決する真のソリューションを生み出す存在へと進化していかなければなりません。そして、世界や社会の平和と安定に資するビジネスを生み出していく。その担い手として、皆さんには、自ら冒険家のように商売をし、未来を切り拓く姿勢が求められています。
未来への指針
こうした認識のもと、当社は2025年8月には、Mission・Vision・Valuesを策定しました。これは、創業主意と「われらの信条」を基盤とし、当社グループが未来に向けて進む方向を示す指針です。
私たちのMissionは「挑戦の種をともに育み、未来に愛される商いをつくる」ことです。未来の社会に価値をもたらす挑戦をステークホルダーの皆さんとともに続け、その成果を次の世代へとつないでいくこと、それが、私たちの使命です。また、このMissionの実現に向けて、中期経営計画も「integration 1.1」へとアップデートしました。「提供価値の拡充」を中核に据え、その強力なエンジンとして「グループ一体経営の推進」と、全ての土台となる「組織能力の強化」を緊密に連携させ、グループ全体で新しい価値創出に取り組んでいきます。皆さんも今日から、この未来をともに創る仲間の一員です。
皆さんへのメッセージ
最後に、商社パーソンとして大切にしてほしいことをお伝えします。
それは、「やり抜くこと」です。自分がこれと決めたら「やり抜く」ために行動し続けることです。
その過程には多くの困難がありますが、必ず貴重な学びと素晴らしい人との出会いも待っています。ビジネスの多くは「人とのつながり」から生まれます。そしてそのつながりは、相手を想い、誠実に自分の仕事をやり抜いた先にのみ生まれるものです。
当社では、世界各地で多様なビジネスに挑戦することができます。その環境の中で、皆さん一人ひとりが、自分ならではのビジネスを創り出し、自分だけの「つながり」を築いていってほしいと思います。
そのためにも、日々の仕事を通じて学び続け、広い視野と教養を備えた国際人として成長していってください。
改めまして、本日は入社おめでとうございます。
皆さんのこれからの挑戦と活躍を楽しみにし、私の挨拶といたします。
以 上