兼松が展開するBusiness Co-Creation Center(以下、「BC3」)は、オープンイノベーションを活用し、スタートアップとの事業共創を推進しています。BC3の役割は、無数に存在するスタートアップの中から目利きとして革新的なSaaSを選定し、それを取引先企業の課題解決や業務効率向上に結びつけることです。これにより、社会的課題の解決を目指すとともに、取引先企業のビジネス成長をサポートしています。
今回は、その中から、2024年問題解決の一旦を担うSaaS「KG TruckCALL」の導入事例を紹介します。
2024年問題解決の一旦を担います
商社がサプライチェーンの一旦を担い、つながりの深い物流業界では、働き方改革関連法案の影響を受けた「2024年問題*」が深刻化しています。
製パン業界売上第1位である山崎製パン株式会社様もその例外ではありませんでした。愛知県の安城工場では、1日に約50台、月間延べ1500台のトラックでパンの原材料が搬入されており、2024年問題による影響が懸念されていました。そこで、BC3は、トラックバース予約システム「KG TruckCALL」を提案、導入いただくことで、トラックドライバーの荷待ち時間が短縮され、物流現場の効率化とコスト削減を実現することができました。この事例は、BC3が提供するSaaSソリューションの成果を象徴する成功例と言えます。
*2024年問題:働き方改革関連法に基づく時間外労働の上限規制が物流業界に適用されることで発生する問題の総称。2024年4月1日よりトラックドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限され、荷卸し作業などができなくなることで、輸送能力が不足することが懸念されている。
当社の強み
BC3の強みは、総合商社である兼松が持つ広範なビジネスネットワークと、多彩な技術を持つスタートアップとの間に立つことで、需要側(取引先企業)と供給側(スタートアップ)の双方の最新情報を的確に把握し、今回のKG TruckCall導入の様な、双方の最適なマッチングを実現できることです。
また、SaaS同士を連携させる技術とノウハウを有しており、スタートアップ単体では実現が難しい付加価値の高いソリューションを提供しています。 これにより、兼松独自の強みを活かした提案が可能となっています。
BC3はSaaS同士を連携させる技術とノウハウを有しています
担当者コメント
日本では、多くの業界で人手不足が深刻化しており、今後もより一層厳しい状況になることが予測されています。DXによる業務効率化は、この課題を克服するための鍵であり、BC3の使命でもあります。
今後、私たちはSaaSラインナップをさらに拡充し、『SaaSの総合商社』として、ワンストップで幅広い業界や多様な課題に柔軟かつ迅速に対応することで、企業の未来を支える存在になることを目指しています。また、単なるサービス提供にとどまらず、お客様の成長を共に実現するパートナーとして、進化を続けたいと考えています。