兼松株式会社(以下、「兼松」)は、株式会社すかいらーくホールディングス(以下、「すかいらーく」)へ、国産米とその生産過程において創出した環境価値のセットによる供給を実現しました。
持続可能な国産米の供給実現を目指す多くの関係者、サプライチェーン上の川下企業であるすかいらーくに加え、コメの流通を担うライズみちのく販売株式会社(以下、「ライズみちのく」)、ならびに生産者である花巻マイブランド研究会および農事組合法人きずな(以下、「生産者」)、さらに環境価値の創出を担うGreen Carbon株式会社(以下、Green Carbon)との協力と連携により成し得たものです。
花巻の生産者の水田にて、関係者一同と本件は、国産米のサプライチェーン内で削減・除去された温室効果ガス排出量を、同一のサプライチェーン「内」で取り込む「カーボンインセット」の概念に基づくものです。すかいらーくをはじめとした、サプライチェーンに関連する事業者のスコープ3削減に資する取組みとなります。
環境価値の創出においては、まず生産者の水田でJ-クレジット方法論AG-005「水稲栽培における中干し期間の延長」に基づいた中干し期間の延長を行いました。これにより削減されたGHG排出量をGreen CarbonがJ-クレジットとして創出し、すかいらーく向けに無効化しました。兼松およびライズみちのくは、生産された国産米のトレーサビリティを確保の上、すかいらーくへ供給という流れです。

兼松は、長年のコメ取り扱いを通じ、すかいらーくおよびライズみちのく、花巻マイブランド研究会、農事組合法人きずなと共に、顔が見える安定的な供給体制を築き、お客さまへ安心・安全なお米を提供して参りました。
また、兼松とGreen Carbonは、水田のメタン削減によるカーボンクレジット創出と、その手法で栽培された環境配慮米の販売を共同で促進するための連携協定書を2024年5月に締結し、取組みを推進してきました。本件は、当社のサプライチェーンを繋ぐ商社としての役割を活かし、新たな付加価値を創出する、持続可能な食料サプライチェーンの構築に向けた取組みです。
これからも4社および生産者で信頼関係を一層強化しながら、持続可能な国産米の生産・調達体系の構築を推進・拡大していきます。さらに、兼松とすかいらーくは今後、本サプライチェーン以外においても、「カーボンインセット」の概念に基づいたパートナー連携を強化します。共同で、地球環境への配慮および気候変動対策を促進すると共に、生物多様性なども含めた持続可能な原材料の生産・調達体系の構築と持続的な社会の実現を目指していきます。
◆ 兼松のカーボンインセットの取組み一覧(プレスリリース)
- 兼松、農業・食品産業における地球温暖化問題の解決に向け 農林中央金庫と連携協定を締結
- 兼松、「サステナブルな豚肉製品」の日本における普及を目指し、 デンマークDANISH CROWN社とパートナーシップ合意書を締結
- 兼松、地球温暖化の解決へ向けて「水田メタン」発生の抑制と、 環境配慮米の普及を目指し、Green Carbon株式会社と連携協定書を締結
- 兼松、グリーン&アグリテックベンチャー企業のTOWINGと共同で、 高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の国内・米国での普及拡大へ
- 兼松、森永乳業・TOWINGらと共同で、 ブラジル産コーヒー豆の持続可能なサプライチェーン構築へ
- 兼松、名大発グリーン&アグリテックベンチャー企業TOWINGに出資~国内外の持続可能な食料サプライチェーン構築を牽引~
- 兼松、dsm-firmenichと共同で、牛のメタン削減資材を活用した 畜産品の環境負荷軽減の取組み推進を開始
- 兼松、「農業・食品GX」の強化に向け、 インセッティングコンソーシアムに参画
【企業概要】
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株式会社すかいらーくホールディングス |
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1962年4月 |
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代表取締役社長COO 金谷 実 |
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東京都武蔵野市西久保1-25-8 |
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フードサービス事業全般、その他周辺事業 |
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https://corp.skylark.co.jp/ |
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Green Carbon株式会社 |
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2019年12月 |
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代表取締役 大北 潤 |
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東京都千代田区麹町2-3-2 半蔵門PREX North 9F |
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CO2削減事業、植物/微生物の研究開発事業、カーボンクレジット取引事業、農業関連事業、環境関連事業、ESGコンサルティング事業 |
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https://green-carbon.co.jp/ |
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ライズみちのく販売株式会社 |
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1996年10月 |
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代表取締役社長 奥本 浩之 |
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岩手県北上市藤沢18-138-5 |
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米の集荷から流通、販売までを一気通貫で行う東北米の専門企業 |
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http://www.raizu.co.jp/ |
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花巻マイブランド研究会 |
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有限会社盛川農場 盛川 周祐 |
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岩手県花巻市轟木6地割122番地 |
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農作物の生産・販売等 |
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https://zen-group.co.jp/group/ |
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農事組合法人きずな |
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2010年3月 |
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代表理事 齊藤 龍平 |
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秋田県横手市十文字町上鍋倉字屋布西118番3 |
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農作物の生産・販売、農作業の受託等 |
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http://kizuna-agri.com/ |
<お問い合わせ先>
兼松株式会社 広報室 電話: 03-6747-5000 https://www.kanematsu.co.jp/inquiry/