兼松株式会社(以下、「兼松」)とEF Polymer株式会社(以下、「EF Polymer」)は、兼松の加工用トマトサプライヤーであるMorning Star Packing Company(以下、「MSP」)と連携し、EF Polymerが生産する100%自然由来で生分解性の保水ポリマー「EFポリマー」を用いた実証実験を、米国カリフォルニア州にあるMSPの商業用トマト生産農場で開始しました。本実証実験では、商業規模での加工用トマト栽培におけるEFポリマーの農業的効果および実用性への理解を深めるとともに、持続可能な農業生産および安定的な食料供給体制の構築に資する革新的技術の検証を進めます。

■ 背景

 カリフォルニア州における農業は、水資源の利用可能性の変化や共有水資源に対する需要の増加、さらには農業・地域社会・環境のバランスを図る長期的な取組みを背景に、進化を続けてきました。水管理の高度化が進む中で、生産者は資源利用効率の向上と生産性・レジリエンスの維持を両立させるため、新たな技術や生産手法の導入を進めています。

 また、商業栽培の現場において、土壌機能や養分循環の向上、さらには資源利用全体の最適化に寄与する可能性のある革新的技術の評価に対する関心が高まっています。

 日本においても同様の取組みが、農林水産省が推進する「みどりの食料システム戦略」に掲げられた「気候変動に適応する生産安定技術・品種の開発・普及」といった国家的なサステナビリティ政策のもとで推進されています。これらの政策では、レジリエントな食料生産システムの構築と長期的な環境保全の両立に資する革新的な農業技術の評価・導入が求められています。

■ 実証実験について

 今回の実証実験では、カリフォルニア州の栽培条件下におけるEFポリマーの農業的効果を評価するため、MSPの商業用トマト生産農場において同製品を使用します。2026年の栽培シーズンを通じて、MSPは農業的観点から、商業規模での加工用トマト生産における実用性の検証を進めます。

 本試験で得られる知見は、今後の研究の方向性や追加的な圃場評価の必要性の判断に活用されます。今後も、兼松、EF PolymerおよびMSPは連携し、農業生産性の向上、資源利用効率の改善および持続可能性の確保に資する革新的技術の検討を継続していきます。

EFポリマーEFポリマー

<MSP - Giampietro Aaron氏(Chief Financial Analyst)コメント>

「真に意義のあるイノベーションは、実際の事業環境における丁寧な検証から生まれると考えています。兼松との協業は、生産者、消費者、そしてフードシステム全体に新たな価値をもたらしうる技術の実用化に向けた重要な取組みです。今後も、データに基づく客観的な評価を重ねながら、その可能性を追求してまいります」

<EF Polymer - Narayan Gurjar氏(CEO)コメント>

「カリフォルニア州は、世界をリードする農業先進地域であり、新たな農業技術や持続可能な取組みが数多く生まれている地域です。MSPおよび兼松との協業は、当社の自然由来のポリマーを実際の農業現場で検証し、生産者の皆様にどのような価値を提供できるかを実証する大変意義のある取組みです。本プロジェクトで得られる知見をもとに、製品のさらなる進化とイノベーションを加速させ、世界の農業が直面する水資源や環境課題の解決に貢献してまいります」

◆ 兼松のGX取組み一覧(プレスリリース)

  1. 兼松、農業・食品産業における地球温暖化問題の解決に向け農林中央金庫と連携協定を締結
  2. 兼松、「サステナブルな豚肉製品」の日本における普及を目指し、 デンマークDANISH CROWN社とパートナーシップ合意書を締結
  3. 兼松、地球温暖化の解決へ向けて「水田メタン」発生の抑制と、 環境配慮米の普及を目指し、Green Carbon株式会社と連携協定書を締結
  4. 兼松、グリーン&アグリテックベンチャー企業のTOWINGと共同で、 高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」の国内・米国での普及拡大へ
  5. 兼松、森永乳業・TOWINGらと共同で、 ブラジル産コーヒー豆の持続可能なサプライチェーン構築へ
  6. 兼松、名大発グリーン&アグリテックベンチャー企業TOWINGに出資~国内外の持続可能な食料サプライチェーン構築を牽引~
  7. 兼松、dsm-firmenichと共同で、牛のメタン削減資材を活用した 畜産品の環境負荷軽減の取組み推進を開始
  8. 兼松、「農業・食品GX」の強化に向け、 インセッティングコンソーシアムに参画
  9. 兼松、すかいらーくへ国産米と環境価値のセット供給を実現 ~原材料の生産・調達に係るサプライチェーン排出量の削減取組み~
  10. 兼松、敷島ファーム・dsm-firmenichと共同で、 世界初となる黒毛和牛へのメタン削減資材「ボベアー®」の給与実証を実施
  11. 食品企業のカーボンインセット戦略 — Scope3削減とサプライチェーン強化を両立する調達モデル – カーボンクレジットジャーナル with Green Carbon
  12. 世界初となる黒毛和牛へのメタン削減資材ボベアー®の給与実証 で生産された環境配慮ビーフを社内カフェで提供 ~商用化に向けたステップ~

兼松株式会社
中期経営計画「integration 1.1」において、「効率的かつ持続可能なサプライチェーンの変革をリードするソリューションプロバイダー」を目指しています。その主要施策の一環としてGXを推進しています。特に注力している「農業・食品GX」分野では、当社の強みである食のサプライチェーンを活かし、農家、肥料メーカー、飼料メーカー、食肉パッカー、食品メーカー、リテール、外食企業の皆さまと連携し、様々なGXプロジェクトを推進しています。 https://www.kanematsu.co.jp/

EF Polymer株式会社

EP POLYMER LOGO

EF Polymer株式会社はインド生まれで沖縄育ちのディープテック・スタートアップです。オレンジやバナナの皮など、従来捨てられていた残渣をアップサイクルし、100%オーガニックの超吸水性ポリマーの「EFポリマー」を農業資材として製造・販売しています。また、完全有機のポリマーを日用品や化粧品、医療品の原材料としての応用を推進することで、企業のグリーントランスフォーメーション(GX)を支援します。当社技術の普及を通して、水不足を中心とした環境問題の解決を目指します。 https://efpolymer.jp/

【お問い合わせ先】

兼松株式会社 広報室 電話 : 03-6747-5000  https://www.kanematsu.co.jp/inquiry/